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2023/03/23
お墓のこと

お墓の相続はどうすればいいの?手順や注意点を解説



親が亡くなるとお墓は祭祀財産となりお墓を相続する人を決めなければなりません。以前まではお墓は子どもが相続するケースが多かったですが、少子化が進んでいる現代では相続人を決めるのに時間がかかってしまうこともあります。

また、お墓の相続方法や決め方がわからない、お墓の相続を放棄したいと考えている人も多いでしょう。この記事では、お墓の相続方法や注意点を解説します。お墓の相続手続きや注意点を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

相続者の決め方

お墓の相続人を決める方法は主に以下の3つがあります。
  • ・遺言や書面などで被相続人が指定する
  • ・今までの慣習にならって決める
  • ・家庭裁判所が決める

被相続が相続人を指定していた場合、その指定は有効になります。指定方法は、必ずしも書面で行う必要はなく口頭や黙示といった方法でも問題ありません。

家族や地域間で相続人に関する慣習がある場合は、それにならって決定します。家庭裁判所では、親族関係や生活状況、職業といった観点から被相続人が生きていれば指定した可能性が高い人物を相続人と決定します。

相続の手続き



お墓を相続する際の手続きは以下の通りです。
  • ・名義変更の申請を行う
  • ・墓地使用許可証、永代使用権承諾証といった必要書類の提出
  • ・相続理由がわかる書類の提出
  • ・相続人の戸籍謄本や住民票の提出
  • ・相続人であることを証明する書類(親族の同意書など)の提出

お墓を相続するには公的な手続きを行う必要があり費用もかかります。具体的な相続費用については墓地の管理人に確認するようにしましょう。

お墓を相続する際の注意点



ここからは、お墓を相続するにあたって注意しなければいけない点を解説します。お墓を相続する際には以下のことに気を付けましょう。

お墓は相続放棄できない

お墓を相続したくないと相続を放棄したいと考える人も多いでしょう。しかし、基本的にお墓は相続放棄できません。

不動産やお金などは相続財産となり遺産分割の対象に含まれますが、お墓は相続財産ではなく祭祀財産に分類されます。そのため日本国憲法では、お墓は相続財産と見なされておらず、遺産分割の対象に含まれていません。

お墓を相続したくないからといって相続を放棄しようとしても不可能なので注意しましょう。

維持・管理費用がかかる

お墓を相続すると維持・管理費用が毎年かかります。管理費用は寺院墓地や霊園によって異なるため、事前に確認しましょう。また、災害などで墓地が倒壊するといったことが発生した場合は、管理人から連絡が届き対応を求められることがあります。

相続にかかる費用



相続にかかる費用は墓地や霊園によって異なります。手数料の費用は主に以下の通りです。
  • ・公営墓地(基本的に数百~数千円の場合が多い)
  • ・寺院墓地(手数料の他にお布施が必要)
  • ・民営霊園(基本的に数千~一万円の場合が多い)

墓地や霊園によって発生する手数料は大きく異なります。そのため、事前にどのくらいの費用がかかるか確認することをおすすめします。

まとめ:相続でのトラブルを避けるためにしっかり話し合うことが重要

お墓の相続を巡り親族間でトラブルになることも多いため、被相続人が生きているうちに話し合い決めることが重要です。その際、周りの家族に過度な期待を寄せないようにしましょう。

「お墓は長男・長女が相続するもの」「息子・娘が相続してくれる」といった思い込みは大きなトラブルを引き起こす原因につながります。

また、周りにお墓を相続してくれる人がいない場合は、墓じまいを考えることも重要です。お墓の相続を巡ったトラブルを引き起こさないためにも、お互いを尊重した話し合いを行うようにしましょう。